Toon (TTIM0301)


●基本データ●

発売日:2003年2月14日 マニュアル:

中綴じ、16P
操作説明+キャラ紹介+
ストーリー+歌詞
ブランド:TEATIME
[WEB]
BGM:PCM
音声:主人公以外フルボイス
画面:FullScreen


●傾向と評価●

シリアス  70



















30  コメディ

陵辱系5

95ラブラブ系

万人向け15

85人を選ぶ

バグ指数10

安全

マニュアル50


客観的評価30


個人的趣味35



●どんな人にオススメ?●




 さっくり終わってしまったので、レビューです。

 TEATIMEは2001年4月の「捕われた硝子の心」でデビューしたブランドです。
今ではすっかり3Dゲームブランドと化した、ILLUSIONの姉妹ブランドでもあります。
ILLUSIONが正統派3Dゲームをリリースしているのに対し、
TEATIMEは、あくまで2D風のキャラを3Dモデリングしてリリースしています。

 主人公は交通事故で1ヶ月入院し、そのせいで期末テストを受けられず、
夏休みに補習を受けることになりました。ストーリーはこんなもんで(笑)。

 登場人物はヒロインがクラスメイトのまなえ、幼馴染の千夏、養護教諭の葉子の3人です。
立ち絵も含めてこのゲームではキャラがトゥーンレンダリングで描かれてるわけですが、
元絵の特徴をよく掴んでモデリングされてると思います。
個人的にはときめきメモリアル3のモデリングより好みです。
ただし、立ち絵はメモ3みたいにアニメーションしたりはしません、普通の立ち絵です。

 システムは普通のコマンド選択式のAVGですが、選択肢自体さほど多くないです。
ちなみに、バックログはありませんが、まぁこのシナリオ量なら…。
途中の選択肢によって、CGが出たり出なかったりということはありますが、
基本的に選択肢によってストーリーが変わることはありません。
攻略できるキャラには順番があり、攻略できないキャラへの選択肢は、
「?????」と表示されているので、すぐわかります。ここがセーブポイントです(笑)。

 で、シナリオなんですが、まぁ、あってないようなものです。
数日間で終わりますしね(苦笑)。数日、日常っぽいのが続いて、
各キャラに分岐して、Hシーン。Hシーンが終わると、ちょっと会話があって、突然終わります。
エンディングというものはありません。間違ってもシナリオに期待してはいけません(苦笑)。
Hシーンの回収は面倒ですが、それを含めても3時間程度でコンプできるという事実が、
シナリオのなさを如実に物語っております(苦笑)。

 肝心のムービーに関しては、動きは結構良いと思います。
一般シーンではちょっと長めのムービーが1つあるだけですが(苦笑)。
OPムービーに入ってたり、ムービーサンプルとして配布されているあのシーンです。
まさか、あれしかないとは思いもしませんでした(苦笑)。

 Hシーンはいくつかの段階に分かれていて、それぞれの段階で視点や行為を選択できますが、
選択回数が限られていて、その回数を使い果たすと、次の段階に進みます。
1つの行為は静止画+テキストと、ムービーがセットになっています。
ムービーは、数秒のパターンが繰り返されるという形になります。
それぞれ視点などがあるので、パターンはかなり多いですが。
Hシーンをどういう風に選択していったかというのを、記録することができて、
それをシーン回想として見ることができます。ムービー部分だけ連続再生できるので、
視点変更を繰り返したものを、再生すると、なんだかAVっぽくて面白いです(笑)。

 前述の通り、動きは結構いいんですが、ときどき表情が人形っぽくて不気味だったりします(苦笑)。
あと、正直、あまり画質はよくありません。恐らく、マシンの負荷を減らすためなんでしょうが、
ToonではムービーシーンでMPEGムービーが使われています。
今回、ゲーム本体はCD1枚組ですが、仮に、インストール容量が倍になったとしても、
画質を上げた方が良かったんじゃないかと思います。

 キャラデザは、メイドブームの火付け役と巷で言われている、村上水軍氏です。
今回はメイド服のキャラはいませんが、氏の絵は好きな人が多いでしょう。
ただし、ゲーム中に出てくるのは、氏の絵そのものではなく、
あくまで、トゥーンレンダリングで描かれたキャラなので、それをお忘れなく(笑)。

 音楽は数曲。何曲かは数えていませんが、4、5曲だと思います。出来は普通。
音声に関しては、可もなく不可もなくといったところですかね。
しばらく前なら、このレベルでも割と満足だったんですが、
最近、上手い人が多いんで、率直に言って、ちょっと見劣り(聞き劣り?)するかなと。

 さて、総評です。
いやぁ、なんつーか、Hシーンのムービー以外、見るところがねーぜよ(苦笑)。
システムもほとんど機能はないですし、シナリオもないようなもんだし…。
全画面必須で、Alt-Tabのアプリ切り替えも潰されてるので、終了しないと、
他の動作が何もできないというのは、個人的には大きなマイナスポイント。
率直な感想を言えば、「トゥーンレンダリングを用いた美少女ゲーム」っていうタイトルがついて、
展示会で発表される試作品のような感じがしますよ(苦笑)。
ただ、トゥーンレンダリングとえろげーとの親和性はかなり高いと思いました。
前々から、トゥーンレンダリングはえろげーに向いてると思ってたので、これはうれしい限り。
ただまぁ、正直、この内容で8800円は高いですな(苦笑)。開発費はそれなりにかかってるんだろうけど…。
どうしても、トゥーンレンダリングで動いてるHシーンが見たいというなら止めませんが、
きっと、しばらく先に出てくるであろう、トゥーンレンダリング2作目を待つのが賢明かなと(苦笑)。
トゥーンレンダリング自体は悪くないんだから、その他の部分が充実することを期待します。

P.S. 敢えて選ぶとしたらそうだなぁ…千夏ですかね。



(2003年2月16日) (2003年11月24日評価基準見直し)


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