星空☆ぷらねっと
(DOGM0008)
●基本データ●
発売日:
2000年12月8日
マニュアル:
中綴じ、20P(表紙カラー)
操作説明+キャラ紹介
ブランド:
D.O.
[WEB]
BGM:
CD-DA
音声:
なし
画面:
Window or FullScreen
●傾向と評価●
シリアス
60
40
ギャグ
陵辱系
5
95
ラブラブ系
万人向け
80
20
人を選ぶ
バグ指数
5
安全
マニュアル
50
良
客観的評価
75
秀
個人的趣味
75
秀
●どんな人にオススメ?●
良質なゲームを探している人
「星の砂物語」がなんだかわかる人(謎)
よっちゃん萌えな人(謎)
設定原画集(*1)発売記念レビューです。…なんか、こんなんばっかやな(苦笑)。
D.O.は1990年5月にデビューした老舗のゲームメーカーです。
当時を知る人間に「D.O.といえば?」と聞くと、大抵の人が「触手」と答えるといった触手で有名なメーカーでした。
もっとも、触手げーを作る予定は当面ないそうですけどね(残念)。
ヒット作として、「ブランマーカー」、「星の砂物語」シリーズ、「DOR」シリーズなどがあります。
最近では、「加奈〜いもうと〜」のヒットが記憶に新しいところです。
この「星空☆ぷらねっと」は、そんなD.O.の10周年を記念して制作されたソフトです。
では、内容紹介に移ります。
主人公、今村正樹はかつて宇宙飛行士を目指していた少年。
しかし、ある日の事故を境に、正樹は家族を失い、その夢を捨てて、しばらくして街を出ます。
このゲームは、その街に戻ってきた正樹と、かつての友人たちとの絆、
また、主人公の夢について話が進行していきます。
ゲーム期間は、4月から年明けまでです。毎週行動場所の選択画面が表示され、
キャラが登場する場所には、ちびキャラが表示されます。いや、このちびキャラの仕草が妙にかわいくってねぇ(笑)。
ヒロインがいる場所を選択したり、ときどき表示される選択肢によって、キャラの好感度が上昇します。
ときどき、好感度のチェックがあり、その時点で一定値に上昇していないと、そのキャラへの道は絶たれます(笑)。
もっとも、ED前のチェックポイントだけは、そのキャラのグッドとバッドに分岐し、キャラによっては、
CG分岐もありますんで、コンプリートを目指す際には要注意です。
そんなに落とし穴もないので、最初からキャラを絞って進めれば、さほど難易度は高くないでしょう。
さてシナリオです。主人公とかつての仲間達には、思い出と呼ぶには深すぎる因縁があり、
それにまつわる話がメインとして根底に流れているので(外人除く)、メインはシリアスです。
しかし、全般的な流れとしては、日常会話がえらく面白いので、コミカルな印象を受けます。
特筆すべきはキャラの立て方で、メインキャラはもちろんですが、
脇役たちも非常に個性が強く、キャラ同士の会話でも、決してメインキャラに見劣りしません。
悪友・水島慎太郎、剣道部・宮本武蔵(たけくら)、天文部部長・二ノ宮天子などはすばらしいです(笑)。
かといって、使い方をわきまえているので、メインキャラを食ってしまうということもありません。
…より正確に言えば、メインキャラは輪をかけて濃い(ぉ)。
各ヒロインのシナリオは、サーシャを除いて、小学生時代の出来事と、
現在の関係がオーバーラップして進みます。子供時代の事故をきっかけに、
心を閉ざしてしまった主人公が他キャラとの触れ合いの中で、
夢を取り戻し、再び宇宙飛行士に向かって努力を始めるまでの話です。
原画は師走の翁氏。非常に有名な方ではありますが、非常に癖のある絵を描く方でもありますな(苦笑)。
このゲームでも、素晴らしく胸が強調された絵になっとります、はい。
まぁ、確かにちょっと見ると、「うっ」っと思うこともありますが、すぐに慣れますので(笑)。
表情豊かですし、シナリオがぐいぐいとひきつけてくれるので、
そのうちに、このゲームはこの絵じゃないとダメだと思い始めることでしょう(笑)。
ちなみに、CGとしては、非常にレベルが高いです。そういう点では、かなり安心して見ることができます。
音楽に関してですが、なんというか、非常にこなれた感じがします。
音の作り方やミキシングが、ぴたっと決まっていて良い感じです。
なんというかなぁ、このゲームのBGMを聞いていると、えろげー音楽と商業音楽との、
ミキシングレベルって違うなぁと感じてしまうくらいの出来です。
ちなみに、なんでか知りませんが、このゲームの音楽監督は、野村義男氏が務めています。
2000年秋のキャラクターカーニバル2000(CC2000)のライブをよっちゃんがやってたのはこのつながりらしい…。
基本データにも記したように、このゲームには音声はありません。
個人的にはなくてもいいと思います。頭の中ではキャラがちゃんとしゃべってますけどね(笑)。
ちなみに、効果音はすごく数が多い上に、効果的に使われていて、コメディさを際立たせています。
では、総評です。非常に良く出来たゲームだと思います。
老舗が気合を入れて作ったという感じが、端々から感じられます。
多少、操作性では気になる点がないわけではないんですが、このD.O.系のシステムでときどき見られる、
妙に動作が重くなったりという現象は一切見られませんし、
シナリオやCG、音楽もきっちりと作られているという印象を受けます。
個人的な評価としては、2000年のえろげーで5指に入る出来だと思っています。
誰にでもお勧めできるだけの実力を持ったゲームです。
P.S. キャラ的には、瞳かなぁ…。佳多奈もいいんだけどね。
*1 2001年7月末に出た「星空☆ぷらねっと D.O.アートワークス」(メディアワークス)です。
それなりに描き下ろしもあって、なかなか良い感じです。税抜定価2800円也。
(2001年8月3日) (2003年11月24日評価基準見直し)
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