[社会]

臨時国会にまたエロゲ規制の請願が出てることについて(第2版)。 / 2008-10-21 (火)

 書こう書こうとは思っていたものの、ずっとスルーしていたのだが、まぁ、ちょうどいい機会なので、 一度まとめておこうと思う(なんか、サマータイムのときと同じだな(笑))。 なお、請願の全文が手に入ったら、大幅に改訂する可能性があることをあらかじめ付記しておきます。

 とりあえず、えろげユーザー含めこれを見た人にお願い。規制論に対して、決して感情的な反応は示さないでください。 感情的な反応を返すことは、規制論の助けになることはあっても、規制撤回には進みません。 感情論の応酬となってしまったら、絶対に数の力には勝てません。 落ち着いて、いかに規制論が不備な主張であるかを指摘する方向性で対処をお願いします。

 今回の請願に反論する前に、まず表現規制に関する自分のスタンスを明記しておきます。

 自分のスタンスは「表現規制はその違法性にのみ留意すべきであって、社会一般の認知度または許容度に影響されるべきものではない。 ただし、見たくない権利には十分に配慮しなければならない」というものです。 平たくいうと「例え国民の99%が眉をひそめる表現であったとしても、明確な違法性がないのであれば規制してはいけない。 ただし、見たくない人が見ないで済むように、どのように公表するかについては、十分注意を払うべき」ということです。

 さて、では前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。

 まず、法務委員会に付託された該当請願の情報はこちら(新しいページで開きます)

 これだけじゃ、内容がわからないので、あちこちで引用されている以下の記事もあわせてお読みくださいませ。

■「エロゲーは危険な社会を作り出す凶器」――規制を求める請願、衆議院に

 現時点で全文が見れていないので、上記記事に書かれている内容を元に話をしますが、 どうやら5月に円より子参院議員が付託した請願とほぼ同様の内容と思われます。

 記事を順番に見ていきましょう。

 「ランドセルを背負った小学生の少女をイメージしているものが多く」えろげユーザーはほぼ同じことを言うと思いますが、 ぱっと見小学生だろうと思うようなキャラは決して多くありません。 実際に、ソフ倫(コンピュータソフトウェア倫理機構)などは、キャラの頭身について指針を示しており(俗に言う5頭身規制)、 極端に幼児体型のキャラは現状表現できません。

 また、そもそもここで言及されているやランドセルについては、ソフ倫では2001年から自主規制として事実上表現できなくなっており、 仮にもうひとつの倫理団体であるCSA受審された作品で表現されているにしても、 現在の受審シェアからして、到底「多い」といえる状況にはなり得ません(とっさに数字が出ませんが、今度ちゃんと調べておきます)。

 ランドセルなどの象徴的なものがない場合、キャラの見かけから年齢を判断することになりますが、 一部の実写的なイラストを除けば、大多数はデフォルメされたキャラであり、一部を誇張・省略することがデフォルメである以上、そこから年齢を読み取ることは、非常に困難であると言わざるを得ません。 正直、このようなイラストに長く接してきた自分などでさえ、ぱっとイラストを見て「○歳くらい」とはとても言えません(もちろん明らかなものはありますが)。

 以前行われた市民団体の調査で「制服」や「体操服」などを着用しているものが「未成年表現」としてカウントされたものがありましたが、 もしこれをそのままえろげに適用して規制対象とした場合、「成人が着用する」ことを前提とすれば実写で表現可能なことが、イラストでは表現できないという逆転現象が発生することになります。

 「アダルトゲームで青少年は心を破壊され、人間性を失う」人間性を失うかどうかについては、 誰も明確な調査を行っていない以上、この断定はまったく無意味なのでおいておくとして、 根本的にアダルトゲームはその名前の通り、18歳未満には販売できません。 18歳未満には販売できない商品に対する批判として、青少年への影響に言及するというのは、率直にいって理解に苦しみます。

 この論調をそのまま他の「大人の娯楽」に適用するならば、「未成年の飲酒は健康被害が発生しているため、酒類の販売を規制すべきだ」、 「競馬等の公営ギャンブルは、未成年の金銭価値観の崩壊につながっているため、公営ギャンブルは規制すべきだ」ということになります。

 これがいかに的外れな指摘であるかは、論じるまでもないでしょう。 青少年への被害云々というのであれば、いかにして青少年の手に渡らないようにするかを議論すべきであって、 そのものを排除しようとするのは、特定表現を対象にした弾圧でしかありません。

 「幼い少女達を危険にさらす社会を作り出していることは明らか」これも上記と同様で、 何を根拠として「幼い少女達を危険にさらす」のかがまったく理屈としてわかりません。 二次元のキャラクターに対する性欲については、精神科医である斉藤環氏の言説を引用します(発言はすべて松文館裁判第7回公判より)。

 氏の言説によれば「現実において女性に向かう性欲の領域と、二次元上に描かれた女性あるいは女性のような図像に対する欲望とは全く異なったもの」としており、 「二次元のキャラクターに対する性欲は一種のフェティシズムであり、一般性のあるものではない」としている。 ここでいう「一般性」というのは、端的にいえば「見慣れていない人間はエロ漫画では性的興奮を得られない」という意味です。

 特に重要なのが、前者の「現実の性欲と二次元上の性欲はベクトルが異なる」という部分で、 二次元のキャラというのは必ずしも現実の人間などを投影しているものではないことです。 あくまで、その存在自体が「ファンタジー」なのであり、その「ファンタジー」は決して現実に出てくることはありません。

 次に、メディアの悪影響論についてですが、数々の反証が世の中にはありますが、ここではその例として、 宮台真司氏(首都大学東京教授)が松文館裁判に提出した意見書(新しいページで開きます)を紹介します。第二部に悪影響論に関する論説があります。

 まったく根拠を挙げず、悪影響論を振りかざす言説より、遥かに説得力があるのは明らかです。

 さて、長々と書いてきましたが、今日のえろげの状況と今回の請願に記載されている内容がこれだけ乖離していることことからもわかるように、 ろくな調査も行わずに、規制を求めているのは明らかです。 最近ともすれば「自分が不快であること」を「社会通念上許されない」という、言葉の置き換えで表現する人が増えているように思いますが、 この件にも同じようなものを感じてなりません。

 いずれにしても現状が理解されていなければ、建設的な議論を行うことはできません。 指摘が真に迫っている内容であれば、業界側も真剣に検討せざるを得ないでしょうし、より良い方向性に進もうという動きも出てくるでしょう。 今回の請願も、例えば「青少年に一般的に渡っている状況をなんとかしてくれ」ということであれば(そういう現実があるかどうかはともかくとして)、議論の余地はあるでしょう。 しかし、このような「言いがかり」を吹っかけられても、業界は対応の仕様がありません。正直この内容では「いや、そんなことはありません」しか言えないので、一切先に進めない。 何せ、前提として書かれている状況が現実に合っていないわけですから。

 規制を求める側も、もし本当に児童(なぜ請願は「少女」に限定されているのかも、かなり疑問です。「少年」に対する性犯罪は増加してるのに)に対する性犯罪を減らしたいのであれば、 見たくないものであってもきちんと見て、真剣に状況を分析するべきです。 単に目に付いたものを場当たり的に規制しても、そうそう結果はついてきません。 少なくとも、今回の請願の内容を見る限りでは、真剣に性犯罪を撲滅しようとしているとはとてもじゃないけど思えません。

 こういっても、おそらく規制派の人は信じないでしょうが、児童に対する性犯罪を撲滅したいと願うのは、 えろげユーザーであろうと同じです。むしろ、そういう犯罪が起こるたびに、犯罪者予備軍のような目を向けられるえろげユーザーの方がより切実でさえある。

 えろげというのは、言うまでもなくサブカルチャーです。今後もサブカルチャーであり続け、 決して一般化することはないでしょう。個人的には、一般化していいものとも思いません。あくまでマイノリティの趣味であるべきです。

 しかし、だからといって、そのサブカルチャーが半ば言いがかりで排除されるようでは、 社会としてどうなんだという思いはあります。

 単なる1ユーザーの言説ですから、わたしの言うことなぞ、何の力もありませんが、 思うところは、細々と書き綴っていく所存です(最近えらいサボり気味ですが)。 まぁ、色々考えていただければ幸いです。


[社会]

「サマータイム」やるの? / 2008-05-27 (火)

 散々言われ尽くしてることしか、書くことはないんだけど、なんか本気で導入が検討されそうな気配なので、 一度きちんと書いておこうと思います。

 大分前にも一度サマータイムが議論されていたことがありましたが、そのときは郵政選挙の煽りで凍結されていたんですよね。 ところが、ここのところ、急にこの話が息を吹き返しました。しかも、昨日辺りの記事では、福田首相がとっても前向きなコメントをしていたりするわけで。

 で、ちょっと整理してみよう。

 まず、そもそもサマータイム(夏時間)とはなんなのか。 端的にいえば、「夏は日の出が早いので、それにあわせて、時計を1時間前倒ししよう」っていう制度ですな。 結果的に早寝早起きになるので、夜に使う電気が少なくなったり、明るいうちに遊べるようになったりというメリットがあるということになってます。

 今回、福田首相が賛意を示しているコメントでは「(環境問題に対する)国民の意識改革に役立つこと」という言い方をしている。

 ということは、環境の側面を重視した結果、導入しようと検討を始めているわけですね。 じゃあ、実際どの程度の環境効果があるのかということを、どれだけきちんと試算してるんですかね。

 確かに過去に試算したデータというのは残っています。1999年に当時の通産省が試算したデータでは、原油換算で年間50万リットルの省エネ効果が期待できるそうな。 ちなみに、当時の日本の消費量から単純に均等割で計算すると、おおよそ11時間分です、はい。

 正直、たったこんなもん?って気がしませんかね…わたしはすごくします。 まぁ、デメリットがないのであれば、この程度のメリットでもやる意味はあると思うんですが、明らかにデメリットもいっぱいあるのよね。

 まず、日本でどれだけのものが24時間体制で動いているかということを考えて欲しい。 飛行機や鉄道などの交通機関、商品流通をつかさどる運輸業者、電気・ガス・水道などのライフライン、 こういうものは、絶え間なく何らかの処理が行われているわけで、そこを1時間ふっとばすっていうことは、 それぞれ例外的な処置が必要になってくる。これをシステムとして吸収するか、人間が運用で吸収するかはそれぞれだろうけど、 このコストって、えらいコストだと思うんですが(苦笑)。

 また、それ以外でもよく言われていることは、始業が1時間早くなったところで、本当に1時間早く帰れるのか? ってことですよね。もともと、最近のサマータイム論議も、日本経団連が自民党に提案したことがトリガーになっているわけで、 労働時間の増加を狙ってるんじゃないのか?と勘ぐりたくもなります。

 あとは、メリットとしている削減効果についても、日本人って元々農耕民族で、日が出てる間は仕事している民族なので、 日本の夏の文化は、日が沈んでから夜の涼しさを楽しむものが多いのよね。それ考えると、明るいうちに帰るってのも、何か違う気がする。

 いずれにしても、ちょっと考えただけでも、その効果が想像できる高緯度地域ではなく、 この日本で導入するというのなら「日本で」どれだけのメリットがあって、「日本で」どれだけのコストが発生するかっていうのを、 しっかりと考えた上で、検討することです。国民ほとんどの生活リズムに直結する話である以上、思いつきでやっていいような話ではありません。

 ぶっちゃけ、この今の状況で、2009年とかに導入したら、間違いなく「サマータイム不況」がやってくるよ。 システム会社は特需があるかも知れないけど、現場のSE/PGはみんな過労死だな、きっと。 そして、2000年問題のときのように、サマータイム施行日にみんな技術者が泊り込みで監視とかやるんだろうねぇ…(遠い目)。

 しかし、あれだけの数の政治家が、サマータイムの議連に入ってるってことは、 いかに政治家が、日々の定時に追われていないかを示しているような気がする…。忙しいのは忙しいんだろうが。


[社会]

道路特定財源について。 / 2008-04-01 (火)

 あけました。おめでとうございました(ぉ)。さぼりまくりで、本当にすみません。 一会社員として、無駄なことに忙しいんですよ、ずっと。そろそろ落ち着くといいなぁ…。

 あと一点注意しておきますが、4/1の更新とはいえ、まったくもってネタ記事ではありません。 たまたまやっと少し手が空いただけなので。

 あー、もし記述に間違いがあった場合、それは4/1のネタだと思っていただけると幸いです(激マテ)。

 さて、本題に入りましょう。

 表題の通り、道路特定財源の話ですが、暫定税率の失効により、ガソリン価格が話題になっておりますな。 3月中に下げた業者、今日から下げた業者、仕入れ値が下がったものから下げる予定の業者、 いろいろあって悲喜こもごもな状況になっておりますが、本質がぼやけるといやだなぁと思っているわけで。

 まず、先に自分の考えを書いておくと、「暫定税率を恒久化した上で、全額一般財源化」です。 あー、原油高騰傾向が更に続くのであれば、景気対策としての暫定減税は否定しません(ガソリン減税は地方に強く効く施策ですし)。

 という訳で、自分としては、3末に福田首相が表明した方針は、満点に近い内容であり、 支持することはやぶさかではありません。…実現がちゃんと担保されるという条件がつきますが。

 道路特定財源問題の本質は、なんといってもその使途です。 まず、最近多くある流用報道を見ればわかる通り、少なくとも国庫分については、明らかに余りが出ている。

 考えれば当たり前で、現状、高度成長期のように道路を作りまくる必要性はないんですから、余らなければおかしいんです。

 道路特定財源の一般財源化の話で、与党などは「一般財源化したら、道路が作れなくなる」という意味不明なことを言っています。 わたしには、この主張はまったく理解できません。

 一般財源化というのは、予算が消滅してしまうわけではありません。単に他の税収と一緒にされ、『国会で使途が審議される』だけです。 本当に必要な道路なら、普通に一般会計で予算を確保すればいいでしょう。総額は変わっていないんですから。

 もし、一般財源化したら、本当に道路が作れなくなるとしたら、今の日本にとって、その道路は優先度が高くないという証明です。 他の予算との綱引きに負けてしまうのであれば、所詮その程度の重要性しかないということじゃないですか。

 わたしは日本全体を見渡して、優先度の高いところから、予算を配分していくのが正しい姿だと思います。 一般財源化されれば「5年間は既存道路の整備だけに予算をつけて、新規道路建設を凍結。 その分の予算を全額年金制度の建て直しに使う」っていう運用も不可能ではなくなるわけです(極論ですが)。

 根本論として、今の日本の財政状況では、欲しいところに、欲しい予算をつけることはできないんですよ。 それなのに、道路予算は国会審議さえ経ることなく、毎年一定額が道路建設に使われている。これは異常なことだと思いませんかね。

 地方にも考えて欲しい。道路特定財源なんていう紐付きの予算より、その金額を丸々一般財源としてもらった方がうれしくないですか? 道路特定財源は最低金額の基準があるから、小さな生活道路の整備はできませんよね? 本当に大きな道路があなたの自治体にとって、必要なものなんですか?本当にそう問いかけたい。

 地方の首長の方々には、これをきっかけに「紐付きではない」地方への財源移譲を積極的に主張して欲しい。

 日本の財政再建はもう、待ったなしの状態がずっと続いています。 現状、道路整備特別会計のような用途の決まっている特別会計が国家予算(一般会計)の倍近い150兆円以上あります。 しかも、近年特別会計は増加傾向にあります。

 これって、税収が厳しくて一般会計からは予算がとれないので、審議もいらない特別会計で権益を確保しようとしている…ようにしか見えないんですけど。

 日本では、昔から増税すると選挙で大敗すると言われます。 まぁ、どこの国も多かれ少なかれそういう傾向はありますが、日本は特に顕著ですね。 与党や官僚の方々は、それがなんでなのか考えたことはあるんでしょうか。

 答えは簡単で、国民が「政府を信用していない」からですよね。 もっといえば「無駄な支出が多く行われている」と国民が考えているからですよね。 要するに「無駄を省けば、増税はいらないはずだ」と思われているからこそ、増税論は致命的になる。

 正直、今の世論情勢なら、目に見える形できっちり歳出削減(もちろん、特別会計の改革も含めて)が行われれば、 消費税をはじめとする負担増は受け入れられる気がします。

 いずれにしても、道路特定財源の一般財源化が行われれば、日本の財政にとっては、大きなターニングポイントとなるはず。 せっかくのねじれ状態なんですから、民主党にはぜひとも、実のあることをやってもらいたいもんです。 ちょっと、現状は暫定税率に固執しすぎ。戦略としては、わからなくもないけどさー。

 でも、一般財源化という巨大な果実を捨てて、目先の暫定税率という小さな果実とったら本末転倒なんですよ。そうならないことを祈る。


[社会]

JAS法上の表記について。 / 2007-11-28 (水)

 書かなきゃいけないものがいっぱい溜まってはいるのだが、ちょっとこの件はどうしても言いたいので先に。

 今日、崎陽軒のシウマイについて、原材料誤表記により自主回収、農水省が立ち入り調査というニュースが流れました。 これまでも、実はずっと考えていたことではあったのだが、今回の報道でブチっと切れた(苦笑)。

 今回の崎陽軒(実は、先ごろ報道された会社のいくつかもですが)、本来原材料の重量順に表記しなければいけないところ、 そうじゃなかったというのがメインの話です。

 これ、そんな大層な問題か?

 ぶっちゃけ、違法としたって、書面で指導すればいいレベルなんじゃないの? 立ち入り調査って何を調査してるのよ。誤表記があったから、業務のすべてが怪しいってこと? 農水省って、そんなに暇なのか?

 この重量順に表記しないといけないっていうルールの存在意義がそもそもよくわからないんですが、 これだけぼこぼこ出てくるということは、実は製造者側にもほとんど知られてなかったんじゃないかと邪推しているのです。

 だって、こんな材料の順番を変えたところで、消費者の受け取る印象なんて変わりゃしませんよ。 ということは意図して順番書き換えるメリットがないことになる。そもそも見てる消費者自身がそんなルールは知らないわけだし(赤福以降の一連の騒動で初めて知ったという人が大半でしょう)。

 メリットがないんだとすれば、単なる過失レベルの話だと想像されるわけで、こんな大袈裟に報道されるのは馬鹿げてるよ。

 正直なところ、一体全体このルールはいつ決められて、どんな告知のされ方をしたのかがすごく気になる。

 こういった、一般消費に関わるルール、それも表示に関するルールというのは、 見る側がその内容を理解しなければ、まったくもって意味がない。

 もっとはっきり言ってしまえば、消費者が理解していない表示の取り締まりなど、まったく金の無駄である。 もし、このルールに意味があるというならば、その取り締まりに使った予算を、制度の告知に使うべきだ。 今の状況は、食品表示がなんのために行われているのかという制度の根本が抜け落ちているように思えてならない。

 農水省はこれを機に、食品表示の意図と目的を再度、根本から考え直すべきだと思う。 ちょっとおちゃらけ気味ではあるが、表示をこんな風にすればいいのではないか。 「賞味期限」→「最高の品質で食べられる期限」、「消費期限」→「安全に食べられる期限」、 「原材料」→「原材料(重量順)」。

 いずれにしても、今回の一件で、わたしが腹を立てているのは崎陽軒に対してではなく、農水省に対してなのである。

[ ツッコミの受付は終了しています ]
この記事のリンク元 | 4 |

[社会]

参院選総括。 / 2007-07-30 (月)

 明け方近くまで選挙番組見てたせいで、今日は一日眠かったですよ、えぇ。

 というわけで(最近全部書き出しがこれな気がする)、昨日、参院選の投票・開票が行われました。 結果は皆さんご存知でしょうが、自民・公明大敗、民主大躍進という結果です。

 7/22の毎日新聞1面に出た議席予測で、自民党が30~40というのを見たときには、 また、えらい刺激的な数字を出してるなぁと思ったものですが、本当にそんな数字になってしまいましたね…。

 最終的な投票率は58.64%。投票率が下がるといわれる亥年の参院選としては高いといえますが、 それでも決して高い数字ではなく、この数字でここまでドラスティックな結果が出たというのはひとつ特徴的でしょう。 投票率の推移を見ていて、自民党が40~45くらいと考えていたわたしはかなり甘かったわけですが(苦笑)。

 この数字から考えると、完全に自民不信が招いた結果と思えますね。 本来自民支持者である層が動かない限り、この数字でこの結果になることはありませんからね。

 しかし、この結果、民主が参院の第一党となったので、おそらく参院議長は民主党から出ることになります。 今まで、参院では与野党逆転したことはあっても、自民党結成の55年以降、参院の第一党は常に自民党でした。 議長は第一党から出すという慣習があるので、これまでの参院議長はすべて自民党から出ていました。そういう点から考えても、今回の結果は非常に大きな意味を持ちます。

 議長を与党から出すために、自民と公明が統一会派を組むなんていう冗談のような観測までありましたが、 自民と公明を足しても103で、民主の109には届かないんですね…。本当にとんでもない勝ち方だなぁ…。

 この状況を、各新聞がどのように捉えているか、東京の主要6紙の社説を読み比べてみました。

読売「参院与野党逆転 国政の混迷は許されない」
朝日「参院選・自民惨敗―安倍政治への不信任だ」
毎日「自民惨敗 民意は「安倍政治」を否定した」
日経「安倍首相はこの審判を厳粛に受け止めよ」
産経「自民大敗 民主党の責任は大きい」
東京「安倍自民が惨敗 『私の内閣』存立難しく」

 それぞれ新聞の立ち位置があるので、細かい部分は異なりますが、基本的な内容はかなり似通っていて、1紙を除いて 「安倍政権は批判を受け止め、反省をせよ」「民主党はなんでも反対して混迷化させるのではなく、責任ある役割を果たせ」の2点が強調されています。 まぁ、朝日・毎日・東京は前者が強くて、日経はほぼ中間、産経は後者が強いという違いはあります。

 また、この民主党への要望について、11月に期限が切れるテロ特措法問題では、「米国との摩擦を覚悟でインド洋やイラクから自衛隊を撤退させることができるか」(毎日)、 「日米同盟や国際貢献に不可欠なテーマについて、現実的な対応をとれるかどうかは、テロ特措法への対応が試金石になるだろう」(産経)と、 求めてるものが全然違ったりするのはご愛嬌ですが(苦笑)。

 しかし、この6紙の中で、唯一異なる論調なのが読売。論点のメインを民主への牽制に置き、安倍政権擁護の印象が強い。 確かに、年金問題にしても格差問題にしても、以前の内閣のいわば遺産であり、安倍政権だけの問題でないことは事実。 しかし、安倍政権が対応を誤ったからこそ、ここまで問題が大きくなったわけですし、現時点での責任者がその組織の過去の責を負うのは当然のこと。

 あまつさえ、問題閣僚の任命責任について「総裁選での論功行賞人事が、こうした問題閣僚の起用につながったとして、安倍首相の任命責任を厳しく問う声もあった。だが、歴代、論功行賞人事のなかった政権はない」とまで書いている。 論功行賞で選ぶのと、問題を抱える人間を閣僚に登用するのはまったく別次元の問題だと思うのだがどうか。

 読売が自民寄りなのは昔から明らかですが、この社説はあまりにバランスを欠いているのではないかという気がします。

 そんな中で、わたしが個人的にMVPを送りたいのが、東京新聞の社説。

 この選挙が小泉政権からの6年半の結果についての総括であると説き、小泉ブームで一瞬隠されたが与党の地盤はずっと退潮傾向にあると思い起こさせる。 良い着眼点で平易な説明をしているので、他紙は好みでいいですが、是非東京新聞の社説は読んでみてください。

 まぁ、なんにせよ、民主党の真価が問われるのはこれから。ここで実績を作り、一気に政権への道を進むのか、 やっぱりだめかと国民に呆れられてしまうのか、どうなるか結果はおそらく年内には出るでしょう。

[ ツッコミの受付は終了しています ]
この記事のリンク元 | 1 |