[本]

「狼と香辛料(XI)」読了。 / 2009-06-22 (月)

 読んだものは、なんでも書いてみようという気になったので、適当につらつらと。

 つーわけで、電撃文庫5月の新刊、『狼と香辛料XI~SideColors2~』(支倉凍砂著)です。 ちゃんと発売日(より正確には数日前)に買ったというのに、部屋の掃除のせいでどっかに紛れていたという…。 先日予想外のところから出てきたので、やっと読むことができました(苦笑)。

 シリーズ読者ならサブタイトルを見ればわかる通り、本筋の長編ではなく短編集です。 収録されているのは、ホロとロレンスの日常を描く短編2編と、エーブ・ボランの生い立ちを描く中編が1編の計3編。

 ホロとロレンスの2編は、結構古めの話ですかね。各巻の内容をしっかりとは覚えていないので、正確に何巻の辺りとはいえませんが、 タイムライン的には序盤の方の話でしょう。ちゃんと行商で商売しようとしてるし(最近の巻だと、収入あるのかよくわからんのよね。寄り道ばっかりしてるし(笑))。

 で、この2編は、あとがきで著者自身が書いている通り、「ベタ甘」です(笑)。 本筋の長編は、何かしら騒動があるので、まったりした雰囲気にはならんですからね。短編集ならではといえるでしょう。

 しかし、ホロの思考っていうのも、論理的なようで、かなり気分屋だし、 そこにロレンスがなんとなくうまく乗っかって展開していくので、個人的には「へー、そーなんだ」としか思えないんですけどね(苦笑)。 どっちかがルールにのっとって動いていれば、まだ違うんでしょうけど。 下手に読解しようとせず、流れのままに楽しむのが正しいんだろうなぁ…(苦笑)。

 3編目のエーブの中編。これは、家が没落して、エーブが商人として身を立てようとしている頃の話。

 本編では凄腕の商人として登場するエーブが、まだ貴族気分が抜け切らないお嬢さん然としてるところが、面白いですな。 これは中編だけあって、いつもの長編のような構成になっています(読んだことある人はわかるよね?)。

 最後に、読者の知る「エーブ・ボラン」にクラスチェンジ(?)するわけですが、そこから本編までの間を考えると、 なんとも複雑な気分になりますなー。あとがき見る限り、この中編は後付けっぽいので、もともとどういう設定だったのかが気になったりしますが。

 しかし、この中編では「文字」というのが、非常に重要な要素になってるんですが、ちょっとわかりづらいんですよねぇ…。 具体的にどんな文字を使ってるのか、イメージしづらいので、「そうなんだ」といわれても、納得しづらいというか(苦笑)。 特に最後に出てくる名前については、もっと明確に説明しても良かったのではないかなぁと(ぶっちゃけ、なんでそうなるのかわかってません、わたし)。

 まぁ、基本的にこの作品は、読者が知りようもないことが原因で、状況がひっくり返るので、今更いってもしょうがないかも知れませんが…。

 普通に面白いんだけど、どうにも小骨が喉に刺さったような読後感です、はい(苦笑)。



■「狼と香辛料(XI) Side Colors2」(支倉凍砂著、電撃文庫)

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